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ポーランドでは拡張性の高い400Gネットワークで科学的な研究と発見を推進
ポーランドの研究および教育ネットワークを監督する科学研究機関であるPSNCでは、Pionier-Labと呼ばれる次世代ネットワークを構築しています。このハイパフォーマンスネットワークは、ポーランド、およびヨーロッパ全域の大学、研究所、HPCセンターのニーズを満たす、高度な通信およびコンピューティングサービスの提供をサポートします。
PSNCは、投資を保護しつつ効率的にサービスを拡大するため、そしてジュニパーが過去20年にわたりPSNCで積み上げてきた実績に基づき、Pionier-LabネットワークでJuniper Networks® 400Gルーティングソリューションを採用しました。
700
Pionier-Labネットワークに接続された、教育機関、研究所、HPCセンターの数
400G
将来的に800G以上まで対応できる速度、高い拡張性により投資を保護
Advance
科学的な研究とイノベーション
100%
Pionierのコアおよびメトロネットワークの可用性
ポーランドおよびヨーロッパ全域での科学的研究とイノベーションのサポート
PSNCのネットワークテクノロジー部門ディレクターであるアルトゥル・ビンチェウスキ氏は、「当センターでは、ヨーロッパでも最先端のネットワークを構築しています」と述べています。「Pionier-Labでは、教育および研究コミュニティに最先端のイノベーションに富んだサービスを提供します。」
また、Pionier-Labは、科学データを共有するための信頼性の高いオープンな環境の構築を推進する、EUのEuropean Open Science Cloudの取り組みの一環として、オープンサイエンスの重要な要素でもあります。
PSNCは、Pionier-Labコンソーシアムメンバーを代表して、新しいネットワークの一般競争入札を監督しました。このプロジェクトでは、高密度400Gインターフェイスをサポートするコアを備えた、モダンでサービスプロバイダ規模のネットワークを構築する必要がありました。さらに、投資を無駄にすることなく、将来的に800Gに拡張できることも求められました。このアグリゲーションネットワークは100Gと400Gをサポートし、アクセスネットワークではメンバーが1/10/40Gから速度を選択できる必要がありました。
将来にわたり使用できるネットワークの拡張性
ジュニパーの400Gコア、メトロ、およびエッジルーティングソリューションは、次世代のPionier-Labネットワークの要件に適合しました。現在までのPionierネットワークにおける実績も、ジュニパーの信頼を高めることとなりました。ビンチェウスキ氏は、「これまで、国内のメトロネットワークで100%の可用性を実現しています」と述べます。
このネットワークはポーランド全域に敷設され、CERNやNetherLightなどのヨーロッパの研究所やデータセンターへの高速な直接接続を備えているほか、ヨーロッパ全域にわたる研究ネットワークGÉANTとも相互接続されているため、ヨーロッパ全域での科学分野のコラボレーションを推進できます。ジュニパーネットワークスPTX10001-36MRパケットトランスポートルーターおよびジュニパーネットワークスMX304ユニバーサルルーターで構成されたコアおよびエッジネットワークは、拡張性の高いキャパシティ、高可用性、柔軟性を現在から将来にわたって提供できます。PTX10001-36MRは、1 U固定フォームファクターで、高密度100GbEと400GbEを提供します。MX304ルーターは2 RUのフォームファクターで最大4.8 Tbpsのスループットまで拡張できますが、スループット1 Gbあたりの消費電力はわずか0.3ワットです。
Pionier-Labでは、研究所、大学、ハイパフォーマンスコンピューティングセンター、および個人を接続するメトロネットワークに、ジュニパーネットワークスのACX7204およびACX7100ルーターを使用しています。ビンチェウスキ氏は次のように述べています。「最先端のサービスを提供するために、分散型のインターネットエクスチェンジとなるようメトロネットワークを設計しました。すべてのユーザーはどこからでもハイパフォーマンスな接続を利用できます。」
ヨーロッパでエネルギーが危機的状況に陥る中、持続可能性とエネルギー効率が重要事項となっています。「ポーランドのエネルギー価格は、4年で4倍に高騰しました」とビンチェウスキ氏は述べます。「ネットワークで消費されるエネルギーについても考慮することが重要です。」
Pionier-Labネットワークでは、既存のジュニパーネットワークスMX2020ルーターを、エネルギー効率に優れた省スペースのPTX10001-36MRおよびMX304ルーターに置き換えることで、エネルギー消費を抑えつつ大容量を実現します。
高速接続とハイパフォーマンスにより研究および発見のコラボレーションを促進
ビンチェウスキ氏は「新しいネットワークにより、無限ともいえる帯域幅を提供できます」と述べています。
Pionier-Labは、ハイパフォーマンスコンピューティングセンターに対して高帯域幅のアクセスを提供することで、研究のコラボレーションと科学的発展をサポートします。また、ヨーロッパ全域の研究および教育ネットワークを相互接続するGÉANTへの高速接続も提供されます。
PSNCは長年にわたり最先端のネットワークを運用してきた実績を誇っています。同センターのチームは、現在高速なネットワークも、将来は高速と見なされなくなることもよく理解しています。「2015年に提供していたアクセスは10Gで、バックボーンは100Gだったのです」とビンチェウスキ氏は述べます。「今では100Gのアクセスに移行し、バックボーンは400Gになりました。8年で10倍にまでアクセス速度が高速化したことになります。」
2023年9月公開